『幼児のための入試準備』−1−

  • 2017.01.03 Tuesday
  • 14:43

JUGEMテーマ:育児

 

幼稚園と小学校の入試は、子どもの脳に、爆発的な発達がみられる臨界期(9歳前後)の前に課す試練です。

生後2歳前後に、子どもの脳はその構成が一応完成してしまいます。

しかし身体の発達が著しい9歳の頃になると「思考力」が芽吹くことがわかっています。

 

 

したがって受験生は、 身体が健康に発育しているかぎり、その思考能力に著しい優劣はありません。

 そこで、全国の国立大学に附属する幼稚園や小学校に対して「児童生徒への公平に鑑みて、積極的にクジ引きを実施して、受験準備ができる者とそうでない者との差異が生じない入試を行うように」という旧文部省の局長通達があります。

この通達で同時に、 試験内容についてはその一切を非公開とすることが決められています。

このことが、中学以上の入試と小学校以下の入試の最も顕著な違いです。

心身ともに健康に発育している条件下では、3歳から5歳の子どもの能力を総合的に選別する手段は無い、と言っても過言ではありません。

 

東京でも、筑波大学附属、お茶の水女子大学附属をはじめ歴史のある国立大学附属の名門校が、こぞってクジ引きを多用している所以です。

私学の名門校は、この通達のクジ引き以外の部分を援用して非公開性を維持しています。

 

さてもし、6歳児の脳の優劣を判定しようとするならば、「記憶力」には違いが出てきます。

しかしこれは、 ご両親からの遺伝的な形質、母体が若く健康状態が著しく良い、などなど、出自や動物的優生といった、現代の日本社会の平等主義には反する選別法になってまいります。

そこで、昭和30年代からしばらくは国立も私学も、「知能検査」でお茶をにごしていた時期がありました。

しかしこれも「検査」と言う用語からわかる通り、先天的な「生まれつき」の能力を判定する道具なのです。

「入試」と言うからには、天下の社会的公理として「後天的な努力など」が加味されなければ公平性を欠くことが問題になっていきました。

 

その経過のなかには、幼児教室で「知能を上げるための訓練」をうたって商売をするものもあらわれました。

しかし、知能検査の問題を解く練習をすれば、ペーパー上の得点は高得点になりますが、子どもの脳の能力が高得点になったわけではありません。

「検査」の訓練でしかないのです。

脳を訓練するためのスキルと混同するところがビジネスチャンスになったわけです。

そうした弊害に気が付いた学校は次々に知能検査を入試に使うのを止めました。

 

現在でもこの時代の名残りが幼児教育産業には残っていて、入試準備のカテゴリーに知能検査の分類が色濃く反映しています。

しかし、このカテゴリーは商売人が勝手に決めたもので、学校側から提示されたものではありません。

 

3歳児や6歳児の優劣を判定して序列を決め、入試で合格と不合格を決めるのには、それではどうしたら良いのでしょうか?

これから、おりにふれて書いてまいりますが、説明はあとにして、結論を先に言えば。

 

日常の生活習慣と、それを反映した幼児の行動、反応、知識です。

この場合の知識とは記憶よりも、体験的知識です。

 

(つづく)

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