いまこそ必要な「文武両道」の幼児教育

  • 2016.04.22 Friday
  • 19:26

子どもたちが、名門私学小学校で学ぶことの意義は、
生涯を通じての友人を得ることにあると言えます。
そして、
各界のリーダーになれる資質を養うことにあります。
それは、一般的定義の「学力」ではないと思います。


日本では、戦前の階級社会における名門小学校(当時は国立と私学)は、上流階級と高級官吏のためのものでした。
出願時に「身上書」の提出がもとめられ、出自に関する書類審査を重視していました。
しかし、戦後の民主化で昭和30年代には小学校入試にも「メリトクラシー」の枠をはめようと試行錯誤が繰り返されましたが、頓挫した歴史があります。
そして、現在のかたちに落ち着いています。
それは、ハーバードをはじめ、米国の一流私大は独自のペーパーテストを行いませんが、これに似ています。
また、米国で合否の決定権を持つ学内の専門機関「アドミッションオフィス(AO)」に似たものが、
「入試合否判定会」と呼ばれる教員による合議です。
その結果、名門私学小学校(幼稚園も)の入試は、「メリトクラシー」の弊害、つまり記憶力重視の入試による弊害を、中等高等教育機関よりもうけない環境でいられたと考えています。
つまり小学校入試は「多様な人材」を合格させることができているのです。
「メリトクラシー」が頓挫した理由は、9歳の臨界期という問題、知能検査とその練習は出自による格差、受験準備の可否による格差を生むという問題などによるものです。

ご両親が子弟子女を名門私学小学校に通わせるのは、ご自分たちと比較的近い価値観と教養を備えた家庭の子どもたちと一緒に学ぶ環境を求めてのことだと思います。
そして、社会に奉仕して、そのリーダーとして活躍するための基盤を育成してほしいと願うからにほかなりません。

さて、いまの世界はグローバル時代です。
グローバル時代のリーダーに必要な能力とは、
「異質な人種、文化、社会システムや経済をもった人々を、言葉をつかって説得し、まとめあげるちから」です。
しかし、実際にグローバル時代のリーダーとして活躍している御両親ほど「英語」を幼年期から習うことを避けます。
思考力のためには「母語」が大切だということがわかっているからです。

英語を母語にして育つならば別ですが、日本語を母語にして育つのならば、洗練された日常会話と、高等教育までの学力は日本でしっかりと身につけさせたい、と異口同音におっしゃいます。
英語は、高校3年間のうちの10ヶ月程を、英米に留学するのが理想です。
本格的に米国名門大学に留学するための英語力をつけるためです。
そして「異質な人種、文化、社会システムや経済をもった人々を、言葉をつかって説得し、まとめあげるちから」を米国の大学で磨き上げるのです。
わたくしは、これを「武」とよんでいます。

なぜなら、蓄積された素養教養が豊富でも、それを表現して、相手を説得できる「切っ先鋭い刀剣」を所持していなければ、相手にバッサリと斬って捨てられてしまうのがグローバル時代だからです。
それには小手先の英語力では歯がたちません。
学者を大量生産するモデルの域を出ない日本の大学ではなく、米国名門大学で「武」を磨くのが理想です。
昔の人は英語力が「武」だと、言いましたが、それでは足りない時代が来たのです。

ひるがえって、日本社会では、
「同質的な集団のなかで熟成される、言葉にならない『空気感』を察知し、それに自らを合わせる能力」が大切にされます。

まさに、この素質が試されるのが名門小学校入試なのです。
日本のような同質的な集団のなかでは、こうした「安定感」が大切にされるのです。

つまり、自分でアピールしなくても皆に尊敬される要素が、日本ではリーダーの資質なのです。
これは「自分で言わなくても誰かが言ってくれる、謙遜の美徳」が通用する集団のなかでしか機能しない性質の「育ちの良さ」「バランス感覚の良さ」を尊重する考え方に由来します。

その素質があるものが入学を許され、さらに磨きをかける場所が名門私学小学校だと、わたくしは思っています。
そして合格させてきました。
もちろんこれはヨーロッパの上流社会には共感されることです。
日本語を母語に、こうした素養教養に磨きをかけながら学力を養う。
わたくしは、これこそ「文」だと思うのです。


現在のアメリカの貧富の格差の問題は、
「言語的知能」と「論理数学的知能」に優れたものだけが成功する社会構造にあります。
それが「グローバル資本主義」の本質です。
アメリカの経済格差は、この格差のことです。
「グローバル資本主義」の本質は、「知識社会化」と言えます。
とくに20世紀末からのアメリカは「知識大国」へと大きく舵を切り、
その高等教育のブランド化を通じて、世界中の優秀な人材が集まり、
その高額な給与水準で人材が、ウォール街やシリコンバレーの「知識産業」に供給されるようになりました。
この好循環によって、アップルやグーグルはグローバル経済の覇者になってゆきました。
これが「知識社会化」だと、私はみています。

グローバル時代にあって日本も避けて通れない潮流です。
だからこそ、わたくしたち日本人は「文武両道」を磨いて、
この荒波をのりこえて、生き残ってゆかねばなりません。

私学名門小学校には、ますます頑張ってもらわなければなりません。
ものごとの「程々の加減」を熟知し、バランスのとれた「安定感」のある人材、
「安心感」のあるエリートの養成が大切です。

《 自信をもって「一歩退いてみせ」、異質な人種、文化、社会システムや経済をもった人々を、
言葉をつかって説得し、まとめあげるちからのある人材 》


これが、現代の「文武両道」の姿と言えます。

2歳半の臨界期を含む幼児教育は、その土台をつくる課程だと、わたくしは思っています。

クラウンベビーズコートを家庭教師のシステムにしたのは、
こうしたことは、ご家庭に入ってゆかないと幼年期には指導できないと考えたからです。
幼児の教育は、日常生活すべてにおよびます。

「育ちの良さ」「バランス感覚の良さ」を大切にしながら、
9歳の臨界期に思考力が立派に芽生えるための素地をしっかりと育てたい、
そう思って日々研鑽してゆきたいと思います。
The Crown Baby's Court  小 山 泰 生
                          
 著 書

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